2015年04月18日

韓国アシアナ航空事故に見る安全意識〜続

あの韓国アシアナ航空の事故で原因らしきものに言及した記事を見つけた。
長いので末尾に引用する。

原因は「ダックアンダー」ではないか、という。
ダックアンダーとはあんだ? いや、なんだ?(すべった)

記事によれば、滑走路が見づらいから窓側に身を乗り出す。すると操縦桿が動いてしまい高度が下がる、という。
わからんではない。若干状況は違うが、自動車運転中にも豪雨や霧で視界が悪いとき窓に顔を近づけて運転するものだ。ハンドルを抱えるようになり、心もとないといえばその通り。
しかし着陸10分前から横揺れが激しかったという証言(これが絶対に事実というわけでもないが)とは矛盾する。すっきりしない。

前回書いた話で計器飛行をすればいいと思ったのだが記事によれば事情があるようだ。
着陸するときに使うのはグライドパスという。電波で着陸する空間上の道を作るのである。この道に沿って操縦すれば安全に着陸できるというものだ。
記事ではグライドパスが使えない進入経路があり、それを使うのも別に特別でないとしている。知らなかった。
しかし、当日はそれほど風が強かったわけではない。飛行機というものは風に向かって離着陸すると都合がいいとされている。横風では流されてしまうので対抗するために機体を斜めにせねばならない。追い風では対気速度を保つ(揚力を得る)ために対地速度が相対的に上がってしまうため離着陸が困難になる。とはいえ、空港の滑走路は360度どちらからも使えるものではなく、進入経路は4パターンくらいに限られる。多少の横風には耐えられるようにできている。というか、全パターンにグライドパスを用意しろよと思う、。

そのため風向きによって進入経路を決めるわけだが、風が強くなければ視界が悪いのにわざわざグライドパスが使えない経路を選ぶ必然性はない。

航空機側か管制側かはわからぬが判断ミスということは考えられる。

いや、違うのではないか。
高度を下げすぎて着陸直前に無線アンテナに接触している。このアンテナは計器着陸装置(ILS)というものでグライドパスをつくる装置そのものである。グライドパスの真ん中にいたのではないか。
最初はグライドパスの外側から回り込んだのかもしれないが、最終的に少なくとも滑走路と正対する位置では計器は使えたはずだ。高度がおかしいことくらいはわかるのではないか。
どう考えても矛盾だ。
視界は悪いし進入経路もミスったし、まぁいいかで突っ込んでいったのか?
それとも電波を受信する機材が故障のまま飛んでいたのか(意外とこの辺があたりかも)。

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しかしもっとわからぬのがこのダックアンダーである。
仮に計器が故障していても困難な状況で飛行機を操る訓練がされているはずである。
ダックアンダーなんて皮肉な名前がついているということは、パイロットにとっては常識の概念なんだろう。当然そうなるような状況はわかっているし、その時にどうすべきかの知識もあるはずだ。ルールだってあるかもしれない。たとえばパイロットが操縦桿を握ってコパイロットが外を見るとか。
パイロットの訓練は体系的かつ厳しいものであって、この程度のことで機体のバランスを崩すというのは信じがたい。
本当にダックアンダーならば、よっぽど技量が低いか手抜きをしたのかであろう。

大手のメディアでは報道されていないが、かねてより韓国のパイロット養成のレベルが低いという問題があるそうだ。技量も低いし「まあいいか」で合格させてしまうとか成績をごまかすとか。
記事にあるとおり、パイロットへの事情聴取ができていない模様だ。一部報道ではパイロットの所在がつかめなくなっている(韓国に逃げた?)ともいう。

日本の感覚だとパイロットというのは厳しい訓練を経ており、責任感あふれる人格高潔な人というイメージがある。問題を起こしたことがなかったわけではないが、その重圧に押しつぶされてしまったがゆえというイメージだ。堅い。

しかし、世界を見るとそうでもないらしくそれなりに普通の職業のようでもある。怠惰な人、ずるい人も普通にいる。
以前このブログでも取り上げたが中国東方航空のパイロットが管制官が「飛ぶな」と言っているのに無視して離陸してしまった事件があった。待つのが面倒で「いける」と思ったのだろうねぇ。
パイロットも人の子、待たされるのが嫌だとか、燃費を食わされるのが嫌だとかいろいろ駆け引きはあるらしい。空港が混んでいると上空で待たされることもあるのだが、「もう燃料がぎりぎりだ」とうそをついて先に降ろしてもらったりなんてのは普通の駆け引きだとか。

乗客の立場では命を預けているのであるから、安全については最高の技術と見識を期待したいのであるが必ずしもそうでもないようである。

安いだけで航空会社を選びがちだが考えさせられる。当然、航空会社によっては(その会社にとっての)外国人パイロットを雇うこともあるわけで航空会社を選んだだけで安心できるかどうかはなんとも。

なんなら指名制があればいいのに(だめか)。


TBSニュースの記事をNiftyが配信したものから引用。
引用ここから====
 14日夜、広島空港で着陸に失敗した韓国のアシアナ航空機事故。27人が負傷した事故は、なぜ起きたのでしょうか。
 14日、アシアナ航空機が着陸を失敗した広島空港。一夜明け、現場の状況が明らかになってきました。アシアナ機と接触した着陸この誘導装置は大きく損傷。装置の一部分が機体に刺さっているのも確認できます。滑走路手前の地面には航空機が接触したような跡が残っています。

 滑走路から外れて止まったアシアナ機は、左右の主翼など機体の損傷が大きく、国土交通省は「航空事故」と認定しました。

 「あちこちガンガンなった」
 「中には妊婦、子どもとか血を流している方も。死は覚悟した」(乗客)

 ソウル・仁川(インチョン)発のアシアナ航空162便=エアバスA320型機は14日午後8時5分、広島空港での着陸に失敗。乗客・乗員27人がけがをしました。国土交通省によりますと、アシアナ機が接触した滑走路手前の着陸誘導装置は高さ6.4メートル。機体は325メートル先の滑走路には届かず、その手前の地面と接触した後、機体後部を引きずる形で滑走路の左に大きくそれ、本来と逆向きとなって停止しました。

 アシアナ機は、通常の着陸ルートと比べると、はるかに低い高度で滑走路に進入しようとしていたことがわかります。いったいなぜ、異常な進入経路を取ったのでしょうか。

Q.パイロットの方から聞き取りは?
 「まだ接触できていません」(広島空港事務所)

 広島県警は15日、業務上過失傷害容疑で現場検証を実施。国の運輸安全委員会の調査官5人も広島入りし、調査を始めました。また、韓国の航空当局担当者も来日するなど、原因究明に向けた動きが本格化しています。

 高さ6メートルほどしかないアンテナに接触した今回の事故。日本航空の元機長で航空評論家の小林宏之さんは、高度30〜50メートルを確保すべきだったといいます。

 「はっきり申し上げて異常に低い高度」(元日本航空機長・航空評論家 小林宏之氏)

 アシアナ機は東側から進入。この方角からだと、電波を出して航空機を精密に誘導する着陸誘導装置は使えないということですが、特別なことではなく、通常の運用だということです。しかし・・・

 「(事故)前後の気象状況を見ますと、低い所に雲がところどころあったものですから、場合によっては、パイロットが東から進入したときに滑走路が非常に見にくかった可能性があるかと」(元日本航空機長・航空評論家 小林宏之氏)

 そして、視界が悪い場合にパイロットがとってしまいがちな行動があるといいます。

 「『ダックアンダー』といって、アヒルが頭を下げるのとよく似ていて、昔からそういう言葉を使う」(元日本航空機長・航空評論家 小林宏之氏)

 「ダックアンダー」、アヒルが頭を下げるように機首が下がってしまう現象で、パイロットが滑走路をのぞき込むことで引き起こされるといいます。

 「滑走路がちらっと見えると、もう少し滑走路を見ようと思って乗り出してしまう。そうすると、操縦かんを下げてしまって、操縦かんを下げると高度が下がってしまいます」(元日本航空機長・航空評論家 小林宏之氏)

 小林さんはさらに、「パイロット2人ともが外を見てしまい、計器の表示を見落とした可能性がある」と考えています。

 原因の究明が進められる一方、事故の影響で広島空港は閉鎖されたままです。再開のメドは立っておらず、影響は長引く可能性があります。(15日17:54)
引用ここまで====
posted by Mozzo at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | まじめな正論! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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