2015年05月13日

東京都下水道局の広報はおかしい

東京アメッシュというページがある。
東京にいくつか仕掛けられた降雨レーダーのデータを合成して東京を中心にした関東の気象状態がリアルタイムでわかるという便利なページだ。
関東在勤在住なら当然便利。そうでなくても見ているだけで楽しい。全国規模だと国土交通省がやっているXRAIN MPバンドレーダー情報というページもあるのだが、これは若干迫力が足りず実感がわかない。
URLを見ると日本気象協会と東京都下水道局が協力してやっているようなのだが、これがどうも最近おかしい。
それで調べてみると何ともカチンとすることがいくつも。

事の発端は画面が重くなったことだ。画面の枠はわりとさくっと表示されるのだが、肝心の地図とレーダー情報が表示されない。ずいぶん待たされる。最初はサイトの人気が出てサーバーが重いのだろうかと思ったのだがブラウザの表示を見ると「www.google-analytics.comの応答を待っている」というではないか。こいつのせいで待たされているのである。

これはGoogleが提供するアクセス解析ツールである。
証拠は東京アメッシュのソースを見ればわかる。以下その部分を引用する。
引用ここから====
<!-- Add 2014/01/14 -->
<script>
<!-- <![CDATA[
(function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
(i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
})(window,document,'script','//www.google-analytics.com/analytics.js','ga');

ga('create', 'UA-46983253-1', 'jwa.or.jp');
ga('send', 'pageview');
// ]]> -->
</script>
引用ここまで====

このanalytics.jsというのは従来のアクセス解析ツールとは一線を画す強力なものらしい。

従来のアクセス解析ツールは「個人の動向を探る」といいつつ、個々の機器つまりパソコンなりスマホなりというものを追っていただけである。ある機器のあるブラウザがこのページを見て、次にこのページを見てということはわかる。また別の機器のブラウザがこのページをというのもわかる。
ところがanalytics.jsはあっちの機器とこっちの機器を操作しているのは同じ個人だということを見破るらしいのである。
ある一人の会社員が、朝通勤中にスマホでウェブページを見て、昼会社のPCで見て、夜自宅のPCで見てというのは普通のことであるがこれを機械が見破るのは至難の業だ。
なぜこんなことができるのか。

同じ機器である日と次の日に同じサイトに接続したということを見破るのはたやすい。機器を特定する方法はいくつもあるからだ。
これだけならそのサイトだけに閉じて計測できる。同じ機器がいつ、何回訪れたかがわかるだけだが。

次にわがサイトにアクセスした機器がどんなサイトを見ているかを知るのはちょっとむつかしくなる。通販サイトが「ほかのサイトも見ているのだろうか」とか知りたいとしても、そのサイトだけで閉じては調べられない。
さまざまなサイトにツールを仕掛けて一か所のサーバーに情報を集約して照らしあわさねばできない。
ここまではまだまだ機械的にできる範囲だ。

違う機器を同じ個人が見ているとどうしてわかるのか。
普段はやらないのだが会社のPCでGoogleアカウントにログインしてしまったとする。するとGoogleアカウントでログインしたことがある機器はすべて紐づけられてしまう。Androidのスマホなら常にGoogleアカウントが有効になっているのが普通だ。
複数の全く違うページに同じGoogleの部品が仕掛けてあって、アクセスするとその情報が一か所に集まる。つながる細い線を見つけ出してみれば一人の個人の行動がまるわかりになるのである。

一度通販である種の商品、たとえばあるアーティストのCDであったり、服だったりを検索するとその広告がしつこく出るというのもこういう技術の応用だ。

これを便利とみるか不気味とみるか。それは個人によって考え方が違うだろうから一概には言えない。

====
技術的に大変優れたものなんだろうが、この仕掛けを仕込むにあたってこれを公的な機関がやっていいのかという疑問がある。
まず、どこにも情報を集めてますということが書いていない。見るだけで情報がGoogleにわたるのである。
「商売人だったらそのくらいのことをやるだろう」くらいには思うが公的機関がやっていいことじゃないと思う。ましてやそのデータをデータ集めが商売のGoogleに渡すなんてのは許されるのか。
さらに、このツールのせいで表示が遅くなっていることだ。つまりサービス低下だ。

で、これは考え方をただしてもらわねばならんと思ったのである。どうせITに詳しくない担当が出入り業者にいいようにされているのだろう。
本題はここからである。

東京アメッシュというのはネット上の場所は日本気象協会のドメインにあるが、運営は東京都下水道局が主体のようだ。問い合わせ先も下水道局だ。
で、問い合わせ先をと思いサイトを調べたらこれが噴飯ものだ。

メールで問い合わせを受け付けるとあるのだが、普通にメールを出せるわけではない。メールフォームに入力しろという。そういう対応をとるところも割とあるが不便で仕方ないし、記録も残らないし、写しを別の人に送ることもできない。つまりエビデンスが残らない。
批判的な内容、今回のようにひそかにアクセス記録がGoogleに送られていたとか、そういう内容だと握りつぶされても困るので当然CCに報道機関や上位組織(都庁など)を含めたい。そういうことをさせないようにできているのである。

さらに、氏名電話番号年齢性別などなど個人情報をすべてかけ、そうでなければ対応しないとも書いてある。
後刻内容を確認したいからというが、メールでもらった意見はメールで返信すればいいのである。なぜ電話をかけてくるのだ。こちらが電話に出なければ対応できないというのである。
しかも、電話をするのは平日の昼間だけ。「俺たちお役人様の仕事時間中に電話するに決まってんだろ。なんで時間外に対応せにゃならんのよ」と行間から染み出てくるようだ。
意見をする側も会社員かもしれない。手が離せない仕事だっていくらでもある。いつ来るかわからん電話をありがたく待たねば意見が通らないとでもいうのだろうか。

さらにかける文字はたったの500文字。到底状況の説明の必要な込み入った話はかけない。そんな制限をするから電話するというなら本末転倒だ。

これを言っている部署は「下水道局総務部広報サービス課お客さまの声係 」というらしいのだが、なんとか工夫して意見を吸い上げようという気持ちはこれっぽっちも感じない。
意見が来るだけじゃまだよと言っている。どうしても電話をしなければならない理由はわからんが、仮にそうでもこれが民間なら都合のいい時間を聞いて時間をシフトして対応するだろう。
部署的に意見を集めるポーズは取らないと予算がとれないが仕事が増えるのはまっぴらごめんと思っている。
ダメな企業・団体ほど問い合わせのハードルを高くするものなのだ。

この記事をわがブログに投稿し、下水道局といくつかの関係先にお知らせしようと思っている。

とはいえお役人とお役人みたいな人というのは、
「こっちのルールをちょっとでも破ったら相手にしません」という動物なので読みもしないのだろうな。
posted by Mozzo at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | まじめな正論! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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