2015年06月04日

暑苦しい! ウルトラクールビズをしようじゃないか!

先の五月は記録的に暑かったらしい。日差しが強いなとか蒸し暑いなと思った日はあるが、それほどの実感はない。
まぁ地域差と言うものもあろう。海岸近くだと風はあるけど風向きによっては湿度が高いとか、内陸だと湿度は低いが風がぴたりととまることもあるとか。また生活環境の差というものはあり、風の通りやすい住宅か否か、風の通りやすい地形か否か。気温だけでは暑さを評価できない面がある。

なんでも、熱中症患者が多かったそうだ。
これも一概に気温だけでは言えない。湿度、通風、日照、服装、給水で変わるのである。

驚いたというかあきれたのはJRの運転手が熱中症で搬送されたということである。
電車と言えば昔は「冷房車」と特別誇らしげに表示していた通りおおかた冷房がないのが当たり前であったが今は当然のごとく冷房が入っている。薄着で乗ると寒いくらいだ。とはいえ、大都市でお役御免になった電車が地方の路線で再利用されているというからまだ冷房のない電車もあるのだろうか。あるいは客室は冷房していても運転席は別なのだろうか。
仮に冷房がなかったと言っても、場所は走る電車の運転席。客席がぎゅうぎゅう詰めでも隔離され、走るものだからちょっと窓を開ければ風が入るはず。前面窓が大きいから角度によっては日差しは入るかもしれぬが屋外で照りっぱなしというほどのことはない。
それでも熱中症になるとはいったい!?

で、詳細を聞いてみると原因になりそうなことが二つあった。
一つ目は、時期が5月なので衣替え前だったというのだ。つまりネクタイと上着、制帽を着用するということだ。これでは倒れても不思議はない。
昔は夏場でも服装が厳しかったようだが、昨今のクールビズの流れから省略可能になる交通機関が多いがそれも衣替え以降の話である。
まず、この服装をよしとする考え方がどうかと思う。この暑いのにネクタイと上着、制帽では拷問である。それに見合う意味はあるのか。
お客の手前あまりにだらしない恰好ではいかんと思うし、一目で関係者とわかるアイコンがなければいかんと思うがなにもネクタイ云々ではない。
さらにいざとなったら乗客を救助せねばならない立場だ。動きやすい服装であってもらわねばならぬ。運転手が倒れるような服を着せてどうする。
動きやすく安全な服であればいいのである。独特の意匠を持たせれば「一目で乗務員とわかる」は後からついてくる。
JRデザインのポロシャツ、伸縮性のある7分ズボン、通気性がありつつ頑丈な靴(トレッキングシューズみたいなものか)、日差しにはサンバイザー(ダサい)。こんなんでも別に品位を落としているとは思わぬ。
世界の鉄道を紹介するドキュメンタリーがお気に入りだが、特等列車の乗務員以外はたいていもっとラフな服装でやってる。

まぁネクタイ上着からいきなりポロシャツというのも踏ん切りがつかないとは思うが、実際の気象に関係なく6月から夏服という硬直性も問題だ。臨機応変という言葉を知らないのか。なぜか「鉄道ルールバカが『ダイヤを守るんです』と炎上した電車を止めずに爆走」なんて変なシーンにつながってしまう。
そもそも東西南北に広い国で、海岸と内陸でも違う。都市と郊外でも違う。年によっても違う。一律6月というのは判断力がありませんと宣言しているようなものだ。
暑いと思ったら夏服、寒いと思ったら冬服。それが知恵のある人間のやることだ。寒かったら余計に着る、暑かったら脱ぐ。それができないのか。

というより、そんなことは現場が一番感じていることだろうが。その意見を出せないような組織なのか。意見を封殺する組織なのか。

もう一つの問題は給水である。熱中症は単に気温の問題ではなく体の熱循環・放散の問題であるから、水分補給が肝心なのである。
ところが運転士は勤務中は飲食禁止なんだそうな。別に運転中にハンバーガーをくわえていていいとは言わないが水分も取れないというのか。
たしかに運転士は前方に注意していなければならない。運転装置の形式によるが2ハンドル(アクセルとブレーキ)で両手がふさがりペダルで警笛を鳴らすとかどうにも大変なものもある。ブレーキをかけようと思った手に飲み物の容器があったらとか、飲み物を飲むために視界を一瞬遮り信号を見落としたらとかそういうことを考えるのもわからんではない。
だがそんなものは机上の空論だ。現状に合わせてシミュレーションできない人が考えたルールに過ぎない。

無論、運転中に安全に給水する方法はいくらでもある。ツールドフランスの選手は(まツールドフランスじゃなくても自転車レーサー一般に)走りながら給水する。車体にボトルがつけてある。F1パイロットも走りながら給水する。ヘルメットに機能がある。
自転車の場合はまだボトルを手に取らねばならぬがF1なら口から吸うだけで給水可能。何なら(やらんと思うが)忙しいカーブ連続の場面でも給水できるだろう。
もっと条件に恵まれているJRの運転手が安全に給水する方法はあるだろう。

簡単なのは駅に止まった時に飲めばいいのだ。いかな通勤猛ラッシュのところでも停車時間が10秒ということはあるまい。ストロー付きのボトルを用意しておけば給水にほんの数秒。停車中に次の停車駅の確認などやることはあろうが運行の邪魔になるはずがない。
ワンマン運行だと運転手がドアの開閉までやるからひと時も休む暇はないのだが、だからこそ前を注視しながら給水できる装置をつけてもいいし、そこまでせんでもドアを開けてから閉じるまでの間に数秒給水させてもらいますとあらかじめ断っておけば済むことだ。倒れちゃ何にもならない。

どうにも机上で安全を考える人がいて、実効性のあることを考えられていないようだ。
これは運転士の健康の問題に閉じた話ではない(いやそれも大事なことなんだが)。
安全を机上で考えているという姿勢が一般的であるなら、机上の想定を超えたときに問題があるということだ。
事故は起こして確かめることはむつかしい。それゆえ危険を肌で知っている現場の声を充分に聴かねばならない。
しかし、この一例を見ただけでJRが現場の声を聴いて実効性のある策を考える組織ではないと思ってしまう。極端だろうか。

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まぁJRの話はもういい。こんなブログで批判してもね。そういう話を聞くような組織ではないし。

ここで訴えたいのはさらに実効性のあるウルトラクールビズを!ということである。

男性をもうちょっと解放して涼しくしてやらないといかんのではないかということをいいたい。
例外も多いが男性はおおむね暑がりである。しかも、職場における男女の分担というのはまだ差があるのが実情。
たとえばとある会社の営業部署。こんなシーンはあるんではなかろうか。
営業部長は膨大な資料を見ながら次回の経営会議の資料を作っている。男性営業部員は全員外回り。数名の事務方は全員女性で契約書を作ったり、営業成績書打ち込んだりしている。ま、ありがちな光景。
暑い日に一番暑い窓際の席でネクタイ締めて上着着て仕事しているのが部長である。炎天下にスーツ着て外回りしている男性社員。一方女性社員は軽やかな薄手のブラウス、短めのスカートやキュロットなど脚の出せるファッション。
当然エアコン設定温度戦争という終わりなき戦いが繰り広げられる。
大変におかしい。

当然ながら、季節から考えて涼しい恰好をしている女性社員が正しい。
厚着するなら部長は窓際じゃなくエアコンの風のバシバシあたる手前の席に座ればいいのである。なんで部長だからとそんな席に座るのか。というか上着もネクタイもとればいいのではないか。
外回りする男性社員だって軽装でいいのではないか。

ま、そういう批判はこれまでもあって、クールビズという言葉がうまれた。
上着省略OK ノーネクタイOK。
。。。。え、それだけ。
かつて隣の印度人は日本の夏は蒸すけど涼しいと言っていた。今年インドは50度の熱波だというから別の話になるが、日本よりも気温が高いとされている国から来た人でも日本の蒸し暑さは相当こたえるという。

男性が上着脱いでネクタイとっても、長ズボンに風の通らないシャツなわけでしょうに。もうちょっと何とかならんか。
スーパークールビズというのもあってアロハを着るそうだが下は相変わらず長ズボン。いい加減にせいといいたい。

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当の男性もそんなものを着たいわけではあるまい。Tシャツ短パンでOKなら歓迎することだろう。
上着とネクタイでないと「失礼だ」ということからだ。

しかしだ。上着とネクタイをしないと失礼というのは共同幻想ではないか。上着とネクタイを着用しないと馬鹿にしているという概念に取りつかれているだけで、上着とネクタイをしている人としていない人を見くらべてどちらが目に心地よいか先入観なしで考えてみればいい。

汗でヨレヨレになったシャツに汗のにおいがするズボン。炎天下を歩いて来ればそうなる。それを防ぐための吸汗ナントカとかいくら買っても限界はある。そんな人が営業にくるのと、もっと「フォーマルではないけれど涼やかな格好」で訪れた人とどちらが好感がもてるのか。
たとえば日本の優れた素材で作られた先進的なスポーツウェアならどうか。テニスウェアっぽいものがいいか。短パンは太ももあらわなのはある意味見た目も実用性もどうかと思うので(椅子に汗しみるでしょ)、7分丈ということで。このほうがさわやかだ。
あるいは甚兵衛とか浴衣とかでもいい。甚兵衛や浴衣はくつろぎ着で仕事に着るものではないという意見があるなら着流しでもいい。着流しというのは袴をつけない和服のことで本来は行儀の悪いというか、今風に言えば飲み会で「もう袴脱いで話そうぜ」みたいな恰好なんだが、時代が下って商人や下級武士には普通の格好になった。
男女問わず、袴と太い帯がなければ風が通るので大変に涼しいのである。

暑い寒いの問題もあるが、そもそもその人が役割に応じた適切な服装をしているのかということは信頼感につながる。
古い志向ではスーツということになるんだろうがスーツが正しいのか?

営業でご機嫌伺いならその名の通り面白い恰好をしてくればいいし(これは冗談)、なにか問題解決に来ているなら即座に動けるようにツナギでもなんでも職種にあった現場の格好で来てくれたほうが信頼できる。
ましてやコンピューターなど機械の保守に来てくれた人のように現場の技術者なんてのはスーツである必要なんぞない。動きやすく安全であればいい。

ちょっと脱線したが、なんにせよ日本は蒸し暑いのだ。抜本的に変えねばいかんのではないか。

まぁいきなりビジネスに甚兵衛というのはむつかしいのかもしれないが、この蒸し暑い東アジアの片隅でなにも欧米風の作法を守るのはどうか。しかも、本家ではどんどん崩れていると聞く。無論欧米でもきちっとスーツを着る人は着るのだが一般労働者はそうではないしそもそも気候が違う。

伝統的欧米人でも暑い国ではそれなりの格好をする。サファリスーツというのがそれだ。英国をはじめとして清涼な西欧の国から世界に進出したが、進出した先は灼熱の砂漠だったり高温多湿の熱帯雨林の国ということもあった。しかし紳士として襟も袖もない服は着られない。ということでサファリスーツ。

日本のビジネスマンもサファリスーツを着たらどうか。

いや、物まねをする必要はない。日本は日本に合った労働着を生み出せばいいと思う。
機能的で快適な服装。エネルギーの節約になり、職場のストレスを減らし、なにより労働者の健康を守る。

妨害になるのは日本の横並び意識だ。全く持って生産的ではない。
「先方に失礼になっちゃいけないから」「先方もそうしているから」とネクタイ外さないチキンレースが続いている。
馬鹿ではあるまいか。

「御社はネクタイですか、うちはポロシャツです」と普通に認められないか。個人同士ならこちらスーツ、相手ポロシャツでであっても別に怒るまいに。
これをうち崩すには上からやるしかないのだろう。

別にナントカを着ろと命令する必要はない。それは独裁国家のやることだ。クールビズを受けてアロハだかりゆしウエアだと着ろ、いや着るなとかもめることもあるのだが、そもそも着なさいと強制するのがいかん。「ナントカを着ることは失礼ではない」と宣言すればいいのである。
サファリスーツは失礼ではない。
和服着流しは失礼ではない。
ポロシャツに7分丈のスポーツウェアは失礼ではない。
かりゆしもアロハも失礼ではない。
国が宣言してしまえばいい。
国会議員も率先してスーツを脱ぎさわやかな服を着て、議場の空調の温度を一度でも二度でも上げてほしい。

これは省エネであるし、女性の平均的な服装と機能的に近づくことになる。なにせ男性は平均的に暑がりであり、女性の平均的な服装を考慮すれば吸汗放熱高機能素材のTシャツ短パン&ビーサンくらいで釣り合うかどうかなのである。
平均的女性が快適な温度で男性も快適に過ごせるように。そうすればエアコン戦争も起きないし省エネである。
暑苦しい男性を見ずに済む。

誰かが率先して変えてそれが常識になればいいと思うのだが。よそから文句を言われない役所や大企業から変えてみてはどうか。
posted by Mozzo at 00:36| Comment(0) | TrackBack(0) | まじめな正論! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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